工場や製造現場には、一般企業では聞き慣れない「業界用語」がたくさんあります。
「KYやっておいて」「そのワーク、パレットに積んで」と言われて、頭の中が「?」になったことはありませんか?

意識せずとも、現場では当たり前のように専門用語が飛び交っています。

今回は、製造業未経験の方や、働き始めたばかりの方に向けて、
現場歴28年の私(Onobu)が「これだけは知っておくべき!」という用語を厳選しました。

知っているか知らないかで、仕事の初動や周囲からの信頼度は大きく変わります。
「デキる新人」と思われるためにも、ぜひ予習しておきましょう!

☆この記事を読んでわかる事

  • 現場で頻出する「5S」や「KY」などの用語の意味
  • 「製造」「安全」「設備」など、シーンごとの仕事内容と用語
  • 教科書には載っていない、現場のリアルな使われ方

工場全般の基本用語【まずはここから】

どの工場に行っても必ず耳にする、基本中の基本用語です。

5S(ゴエス)

工場運営の土台となるスローガンです。

  • 整理(せいり): いるものといらないものを分け、いらないものを捨てる。
  • 整頓(せいとん): いるものを使いやすいように配置する。
  • 清掃(せいそう): 職場をきれいに掃除する。
  • 清潔(せいけつ): 上記3つ(3S)を維持する。
  • 躾(しつけ): 決められたルールを守る習慣をつける。

Onobuさん

安全で効率的な職場は5Sから!面接や朝礼でもよく出る言葉なので、意味も含めて暗記必須です。

報連相(ほうれんそう)

社会人の基本ですが、工場では特に重要です。

  • 報告: 事実を上司や関係者に伝える。
  • 連絡: 情報を関係者に伝える。
  • 相談: 困ったことや疑問を聞く。

Onobuさん

工場ではトラブル=生産停止や事故に繋がります。「悪い情報ほど早く」が鉄則です。

KY / KY活動(危険予知)

「空気が読めない」ではありません!
K(危険)Y(予知)の略。
作業前に「どんな危険が潜んでいるか」を予測し、対策を立てる活動です。

ヒヤリハット

事故には至らなかったが、「ヒヤリ」としたり「ハッ」としたりした出来事のこと。
「1件の重大事故の裏には、300件のヒヤリハットがある」と言われています(ハインリッヒの法則)。

PDCAサイクル

業務改善のフレームワークです。

  • Plan(計画): 目標・計画を立てる
  • Do(実行): 実行する
  • Check(評価): 結果を確認する
  • Act(改善): 次の改善を行う

その他、頻出の管理用語

  • QC(品質管理): Quality Control。製品品質を保つ活動。サークル活動として行われることも多いです。
  • ポカヨケ: 人為的なミス(ポカ)を避ける(ヨケ)仕組み。例:逆向きには部品が入らない構造など。
  • 見える化: 異常や進捗を誰が見ても分かるようにすること(ランプ表示、掲示板など)。
  • カイゼン: 業務をより良くする活動。海外でも「KAIZEN」で通じます。
  • 多能工(たのうこう): 一人で複数の工程をこなせる作業員。
  • 安全衛生: 従業員の健康と安全を守る活動全般。

生産・製造に関する用語【現場で使う言葉】

実際にモノづくりをする現場で使われる言葉です。

ワーク(製品)

加工や組立の対象となっているモノ(部品・製品)のこと。
「そのワーク取って!」と言われたら、流れている製品を指します。

ライン / 工程

  • ライン: 製品が流れる一連の製造ルート。
  • 工程(こうてい): 製造過程のひとつひとつの作業段階。

時間・効率に関する用語

  • タクトタイム: 製品1つを作る目標時間。「タクト」とも呼ばれます。
  • サイクルタイム: 1つの工程が完了し、次へ送るまでの実時間。
  • スループット: 一定期間内に生産された製品の総量。
  • 歩留まり(ぶどまり): 投入材料に対して、良品として完成した割合。これが高いほど優秀な工場です。

モノの状態に関する用語

  • 不良品: 基準を満たさない製品。
  • 仕掛品(しかかりひん): 製造途中の製品。完成一歩手前の状態など。
  • ロット: 同じ条件で作られた製品のひとまとまり。「このロットから設定が変わります」のように使います。

作業に関する用語

  • 加工: 削る、溶接するなど、形や性質を変えること。
  • 組立: 部品を組み合わせて製品にすること。
  • 検査: 良品か不良品かを確認すること。
  • 棚卸(たなおろし): 在庫の数を数える作業。半年に一度など、大掛かりに行うことが多いです。

図面・管理用語

  • 品番 / 部品番号: モノを識別するID。
  • 図面: 設計図。
  • 公差(こうさ): 「ここまではズレてもOK」という許容範囲。
  • トレーサビリティ: 「いつ・どこで・誰が作ったか」を追跡できる状態のこと。

設備・機械に関する用語【マシンの基礎知識】

オペレーター(機械操作)業務に就く人は必見です。

  • 設備: 機械や装置、工場全体のこと。
  • 治具(じぐ): 作業を正確・簡単に行うための補助道具。これがあると無いとでは作業効率が段違いです。
  • 金型(かながた): プレスや樹脂成形で使う、製品の型。非常に高価です。
  • 消耗品: 刃物や油など、使うと減るもの。
  • ダウンタイム: 故障などで機械が止まっている時間。これを減らすのが使命です。

メンテナンス用語

  • 点検: 異常がないかチェックすること。
  • 保全: 機械が壊れないように維持管理、修理すること。
  • インターロック: 危険な状態では機械が動かないようにする安全装置(例:扉が開いていると動かない)。

安全に関する用語【自分の身を守る】

怪我をしないために、最も重要なセクションです。

指差呼称(ゆびさしこしょう)

対象物を指差し、「スイッチよし!」「圧力よし!」と声に出して確認する動作。

Onobuさん

これ、本当に大事です。
「恥ずかしい」と思わずに大きな声でやりましょう。
ミスが劇的に減ります。

保護具(ほごぐ)

身を守る装備品。

  • 安全靴(つま先に鉄板入り)
  • ヘルメット(安全帽)
  • 保護メガネ、耳栓、手袋など

SOP / 標準作業手順書

「Standard Operating Procedures」の略。
作業のルールブックです。自己流は事故の元。必ず手順書通りに行いましょう。

緊急停止ボタン / 非常停止

異常時にラインや機械を強制的に止める赤いボタン。
「何かあったら迷わず押せ」と教わることが多いです。

労災(労働災害)

仕事中の怪我や病気。絶対に起こしてはいけませんが、万一起きた場合は隠さずに報告が必要です。


その他【改善・管理の用語】

事務系やリーダー職を目指すなら知っておきたい用語です。

5W1H

情報を正確に伝えるフレームワーク。

  • When(いつ)、Where(どこで)、Who(誰が)、What(何を)、Why(なぜ)、How(どのように)
    報告書作成やトラブル報告で必須のスキルです。

ムダ(7つのムダ)

トヨタ生産方式などで定義される「排除すべき要素」。
作りすぎ、手待ち、運搬、加工、在庫、動作、不良をつくるムダの7つを指します。

ISO(アイエスオー)

国際的な「ものさし(規格)」のこと。

  • ISO 9001: 品質マネジメント(良い製品を作る仕組み)
  • ISO 14001: 環境マネジメント(環境に配慮する仕組み) これらを取得している工場は、国際基準の管理体制があるという証明になります。

まとめ:用語を知れば、工場勤務は怖くない!

たくさんの用語を紹介しましたが、一度にすべて覚える必要はありません。

まずはこの3つから!

  1. 5S(整理・整頓・清掃・清潔・躾)
  2. 報連相(報告・連絡・相談)
  3. KY(危険予知)

これらは初日から必ず使います。
あとは現場で「これどういう意味?」とメモを取りながら覚えていけば大丈夫です。
言葉の意味がわかると、指示の内容がスッと頭に入り、仕事が楽しくなってきますよ。

あなたの現場ではどうですか?
「ウチの工場ではこんな用語も使うよ!」「この言葉の意味がわからず失敗した…」など、
あなたの体験談もぜひコメント欄で教えてください!


次にやるべきアクション

今日覚えた用語を1つ意識して、求人票を見たり、面接の逆質問で使ってみたりしましょう。
「お、勉強しているな」と好印象間違いなしです!

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